日本の自治体のうち、何らかの友好都市提携(姉妹都市を含む)を結んでいるのは、実に8割を超えます。しかし、その多くは“紙の上の提携”で止まっています。締結式の記念写真が市役所の壁に掲げられているものの、その後10年、20年、目立った交流実績がない——そんな自治体が珍しくありません。
1. なぜ友好都市は“眠る”のか。
理由は3つあります。
- 担当職員の異動で属人化したノウハウが消える
- 定例交流(記念式典・首長訪問)がゴール化し、実利が生まれにくい
- 民間事業者・住民との接点がなく、行政内部で完結してしまう
「形骸化している」と嘆く声は多いのですが、実はこれは大きな機会損失でもあります。すでに提携書・予算枠・相手先コネクションはある。ここに実行のレイヤーを載せるだけで、地方創生の大きな推進力になり得るのです。
2. 再起動のフレームワーク:観光・産業・文化の三軸。
テクスト株式会社が自治体と伴走する際、友好都市再起動のために以下の三軸で設計します。
観光軸:双方向ステイプログラム
記念式典型の短期訪問ではなく、4泊5日程度の相互ステイで、住民・学生・事業者が「生活レベル」で交流する。2024年に千葉県八千代市×バンコクで実施した国際交流事業では、高校生18名が相互訪問し、地域理解をベースとした継続的な文化交流が生まれています。
産業軸:地域ビジネス研究会
友好都市間の事業者が集まり、互いの産業の成り立ち・課題・越境可能性を学び合う場。2025年に福岡市・新潟県三条市で開催した「地域ビジネス研究会」では、参加事業者間で実際に協業プロジェクトが複数立ち上がっています。
文化軸:伝統工芸の再解釈
単なる展示・販売ではなく、現地の若手デザイナーと組んで新商品を開発するプログラム。イタリア×日本の友好都市の歴史(桐生×ビエラ、十日町×コモ)を土台に、伝統工芸の価値再構築を進めています。
3. 行政の役割は“場づくり”に集中。
大事なのは、行政がすべてを抱え込まないこと。行政の仕事は「場の用意」と「補助金・後ろ盾の提供」に集中し、実行は民間(事業者・NPO・住民組織)が主導する構造を作ります。テクストは、この構造設計と実行伴走を、自治体のDXコーディネーター・地方創生PMとして担っています。
提携書を“動く契約”に変えるのは、行政単独では難しい。民間と住民を巻き込み直すための“翻訳者”が要る。
4. 眠っている資産を起こす。
友好都市は、すでに“持っている資産”です。新規提携を結び直す必要はありません。あるものを使い切る——この視点こそ、今の地方創生に必要なリアリズムだと考えています。
自治体・民間事業者の方で、友好都市の再活性化にご関心があればお問い合わせよりご相談ください。サービスの詳細は姉妹都市・友好都市×地方創生、過去の取り組みはWorksでもご紹介しています。
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