AIはExcelの関数案、データ整形、集計の説明、マクロの下書きなどに使えます。この記事では、元データを書き換える自動化の前に、関数や集計を依頼して確かめる手順を扱います。
AIへ関数作成を頼むときは、欲しい関数名より、何を数えたいかを説明します。「売上を集計して」だけでは、請求額なのか入金額なのか、月のどの日付を使うのかが曖昧です。
列の意味と完成条件を伝える
| 伝える項目 | 架空の指示例 |
|---|---|
| 一行の単位 | 一行は請求明細 |
| 対象列 | 請求日、案件ID、税抜金額 |
| 集計条件 | 指定月の請求日がある明細 |
| 欠損の扱い | 日付や金額がない行は要確認 |
| 重複の扱い | 同じIDの明細が正当か確認する |
月末の時刻を含むデータがある場合、日付だけの比較で漏れることがあります。開始日を含み、翌月開始日より前とするなど、元データに合う条件を決めます。利用する表計算ソフト、関数の対応状況、日付形式も伝えてください。
架空の小さな表で試す
通常行、月末行、翌月行、金額ゼロ、金額空欄、重複IDを含む見本を作ります。自分で数えられる件数にし、AIが出した関数の結果と照合します。空欄をゼロに変えたり、エラーを一律にゼロへ置き換えたりすると、未確認の入力が見えなくなります。
関数の説明には、対象範囲、条件、範囲を追加するときに直す箇所を書いてもらいます。担当者が読んで修正できない複雑さなら、途中の計算を列に分ける方法を検討します。
実データへ移す前に情報を絞る
集計に必要のない氏名、連絡先、自由記述は、AIへの入力から外します。外部のAIへファイルを渡す場合は、会社で承認された環境と入力範囲を使ってください。
本番の表では原本を残し、行数と合計、代表的な行を確認します。関数がエラーなく動いたことだけで、業務の意味が合っているとは判断しません。
月次集計を、小さな見本で検算する
次はA列を請求日、B列を請求番号、C列を税抜金額とする架空表です。A列は文字列ではなく日付値、C列は数値である前提です。
| 行 | A:請求日 | B:請求番号 | C:税抜金額 |
|---|---|---|---|
| 2 | 2026/9/1 | sample-01 | 10000 |
| 3 | 2026/9/30 | sample-02 | 3000 |
| 4 | 2026/10/1 | sample-03 | 5000 |
| 5 | 2026/9/15 | sample-04 | 0 |
| 6 | 2026/9/20 | sample-05 | 空欄・未確認 |
=SUMIFS(C2:C6,A2:A6,">="&DATE(2026,9,1),A2:A6,"<"&DATE(2026,10,1))
この式で対象となる数値の合計は13,000です。ただし、空欄のsample-05は確定金額0ではありません。別の確認一覧に残し、13,000を最終確定額とは扱わないようにします。式は説明用で、実ファイルでの動作検証は各環境で行ってください。
利用するExcel等の版、区切り記号、日付・数値の形式によって入力方法を確認します。行が増えたときは範囲から外れないかも試します。AIには「式と、含まれる行・除かれる行・未確認行を説明する」と依頼すると、検算箇所を探しやすくなります。
列名、集計したい条件、困っている結果を機密のない見本にして、表計算業務のAI活用を相談してください。