Tech.st

AI導入・運用支援 / 実践ガイド / ルール・運用

GUIDE 73 / ルール・運用

メール・問い合わせをAIで振り分ける方法|ルール・分類基準・不明の扱い

メールのAI振り分けを、固定ルールと本文の分類に分けて設計。複数要件、不明、重要な相談の誤分類を試し、担当者へ渡す手順を紹介します。

制作にAIを使用。具体例・計算例は説明用です。公開日:2026-09-20

問い合わせの分類は、似た文章をまとめるだけでは終わりません。分類した結果、誰が何をするかを先に決めると、業務に使えるカテゴリになります。返信の作成や送信は、分類の処理から分けて設計します。

固定のルールで分けられるものを先に決める

送信元や専用の受付アドレスだけで分類できるメールは、既存の受信ルールで扱える場合があります。AIを使う候補は、自由記述の内容を読まないと区別しにくいものです。この記事は業務メールから担当者への分類案を作る手順であり、特定メール製品の自動移動設定の説明ではありません。

入力の例 最初に検討する扱い
決まったシステムの定期通知 送信元・件名等の固定条件
新規相談か契約変更か本文で分かれる 本文から分類案と根拠を出す
契約変更と操作質問が同居する 複数ラベルと各担当への確認
「昨日の件です」だけの短文 不明として元のやり取りを確認
通常と異なる重要な報告 業務の条件に従い、人が優先度を判断

最初はメールを移動・削除せず、分類案を別欄へ出して人の判断と比べます。元の受付へ戻れるIDを持たせ、誤分類を直しても依頼が消えない構成にしてください。分類を許可したことを、自動返信や外部への転送の許可へ広げないことも必要です。

対応先からカテゴリを作る

カテゴリ例 次の対応 分類が曖昧な場合
新規相談 営業が対象・時期を確認 相談窓口へ保留
既存契約の依頼 契約担当が案件を照合 顧客・案件を確認
利用上の問題 運用担当が状況を確認 緊急度を人が判断
営業案内 所定の受付方針で扱う 自動で見込み客にしない

一つのメールに契約相談と操作質問がある場合は、複数の要件を残します。最も近いカテゴリを一つ選ばせるだけでは、片方の依頼が落ちることがあります。

根拠と不明を出力させる

AIには、カテゴリ案、判断の根拠となる本文の箇所、不足情報、次に確認する項目を返してもらいます。緊急度は強い言葉だけで決めず、業務で定めた条件と照合します。条件が確認できなければ、人が判断する状態へ戻します。

試行には、通常の問い合わせに加え、短文、複数要件、既存顧客か不明なケースを含めます。実データを使う前に、機密を除いた素材や架空データで分類基準を確かめてください。

誤分類を修正記録へ戻す

評価表は、受付ID、期待カテゴリ、AIの分類、根拠、担当者の修正、次の対応で構成します。全体の正解率だけでなく、重要な相談を営業案内へ振り分けた例など、影響の大きい誤りを別に確認します。

新しいカテゴリを加えるときは、過去の代表例でも判定が変わらないかを見ます。保管する情報は受付業務に必要な範囲にし、広い通知先へ問い合わせ全文を複製しない運用にします。

いまの受付から担当者への引継ぎを一件分整理して、問い合わせ対応のAI活用を相談してください。

次に読む

会議・連絡問い合わせ返信にAIを使うには?確認事項と下書きを分ける手順社内情報社内FAQの質問をAIで分類する|似た質問と条件違いを見分けるルール・運用AI自動化のエラー処理|再試行する前に、途中まで終わっていないか確認する
実践記事をすべて見る