決定事項は、会議で合意した方針や条件です。TODOは、その後に誰かが実行する作業です。両方を一つの欄に入れると、方針だけ決まったものを作業完了と扱ったり、検討作業を決定済みと読んだりしやすくなります。
AIに整理させるときも、決定、未決、行動を別欄にします。発言が前向きだからという理由で、合意済みに変えないことが大切です。
一つの発言から、複数の要素を取り出す
架空の発言「まずA案を候補にします。費用を確認してから正式に決めましょう。山田さん、見積もりを確認してください」を考えます。この例では、A案を候補にする方針を権限のある参加者が明示的に合意し、山田さんも確認作業を引き受けた前提です。合意や担当の引受けが記録で確認できなければ、確認事項として残します。
| 区分 | 整理する内容 |
|---|---|
| 決定事項 | A案を候補として検討する |
| 未決事項 | A案を正式に採用するか |
| TODO | 山田さんが見積もりを確認する |
| 期限 | 発言に記載なし。要確認 |
「A案に決定」とだけ書くと、費用確認の条件が消えます。一方、「見積もり確認」のTODOだけでは、なぜ確認するかが伝わりません。
迷いやすい12の発言を、確認質問へ変える
同じ言葉でも、発言者の権限や前後の合意で意味が変わります。以下は架空の発言を分類するための確認例であり、語句だけで決定扱いする規則ではありません。
| 発言 | 現時点で記録できること | その場で聞くこと |
|---|---|---|
| よさそうですね | 肯定的な感想 | 採用の決定として記録してよいですか |
| その方向で進めましょう | 方針の提案、または合意候補 | 合意した範囲は方針までですか、実施までですか |
| 基本的には問題ないです | 留保のある見解 | 残っている条件は何ですか。条件を満たせば承認ですか |
| 検討します | 本人が引き受けた検討作業 | 何を検討し、いつ結果を共有しますか |
| 持ち帰ります | 社内確認の予定 | 誰に何を確認し、いつ回答しますか |
| できれば来月中に | 希望時期 | 作業と担当は決まっていますか。合意できる期限はいつですか |
| 前回のとおりで | 前回合意への参照 | 前回記録のどの項目を指しますか |
| あとはお任せします | 委任の意向 | 任せる作業と、事前確認が必要な範囲はどこですか |
| 予算が取れれば | 予算を前提にした検討 | 予算確保後の実施まで合意済みですか |
| 一旦これで | 暫定案、または暫定的な合意 | 暫定採用としてよいですか。いつ見直しますか |
| たぶん大丈夫です | 見込み | 確認済みの条件と、まだ確認していない条件は何ですか |
| そこは調整します | 調整の申し出 | 誰が何を調整し、何をもって完了にしますか |
回答が得られたら、元の発言と確認への回答を一緒に記録します。「予算が取れれば」の一言だけで条件付き採用が決まったとは扱いません。採用の意思まで合意した場合に限り、その条件付き決定と、条件を確認するTODOを分けて残します。
TODOは、成果物が分かる動詞にする
「A案」「スケジュール」だけでは、何を行うか不明です。「A案の見積もり条件を確認し、比較表に追記する」「候補日を三つ集め、担当者へ確認する」のようにします。
ただし、発言にない成果物をAIが追加してはいけません。会議で具体化されていなければ、作業内容そのものを確認事項にします。期限がない場合も、都合のよい日を埋めないようにします。
分類を確かめる指示文
あなたは議事録の分類担当です。会議メモを発言ごとに読んでください。
出力:決定事項/未決事項/TODOの三表。各行に元の発言と位置を付けます。
TODOは担当/作業/期限、決定事項は合意した範囲と条件を記載してください。
一つの発言に複数要素があれば分け、不明な点は参加者への確認質問へ回します。
肯定的な感想・希望・検討予定を、正式な合意へ強めないでください。
会議の最後に、三つを読み合わせる
会議が終わる前に、決定、保留、次の作業を短く読み上げると、参加者が訂正できます。AIが整理した内容を後から配るだけより、合意の違いを早く見つけられます。
次の会議では、TODOが終わったかだけでなく、その結果で未決事項を判断できるかを確認します。見積もりを受け取ったことと、A案を採用したことは別の進捗です。
作業を一覧で追う場合は、会議後の対応表と指示文を参照してください。
同じ発言に、決定と条件が混ざっている場合
「この案で進めたい。費用が予算内なら来月から」という発言は、無条件の開始決定ではありません。「進めたいという意向」「予算内という条件」「来月という候補時期」を分けます。誰が金額を確かめるか発言にない場合は、担当を想像して埋めません。
記録を共有する前に、決定欄の各行へ「合意を確認できる原文」「条件」「未確認点」を対応させます。TODO欄には行動、担当、期限を置き、欠けている項目は未定と示します。参加者の確認で状態が変わったら、元の候補を黙って消すのではなく、確認日と確定内容を残すと引き継ぎやすくなります。
会議後に合意の確認をやり直すことが多い場合は、分類に迷う発言例を匿名化して会議後の対応整理を相談できます。決定と次の作業を別々に確かめる方法を整理します。